防災グッズ特集
目次
防災グッズで災害に備える
近年、地球規模で気象の変化が見られています。それに伴い今までよりも災害の発生する確率も高くなりつつあるようにみんな感じているのではないでしょうか?
先日は豪雨で九州・中国地方でこれまでにない被害が発生してしまいました。幸運にも私の住む山口県は被害が比較的少なかったものの土砂災害はあちこちで発生しています。
今回は運良く被災はしませんでしたが明日は我が身…。
この機会にもう一度防災について考えてみようと思います。
被災時に最も重要になるもの
災害で被災した際にもっとも重要なモノが何か分かりますか?
真っ先に水が浮かんだ方…さすがです。いろいろな情報を見てもやはり一番重要なのは水だとの意見が大半です。
水は生命維持に最も重要な要素!
まず一般的に人は食べ物が無くても睡眠と水分を摂ることができれば2週間~3週間は生きることができると言われています。
それに対して水が一滴も摂取できない場合、生命を維持できるのは精々4日~5日程度だと言われています。
実は水よりも大事なものがある!
生命維持に最も大事なものが水なのは間違いありません。ですが多くの人はそれ以上に大事なものがあるはずです。
私の場合、家族がそれに当たります。被災した時に家族が一人でも無事でいてくれたらそこから最善の努力ができます!
万が一、家族の中で助かったのが私だけであれば被災中も被災後も生きる意味を持つことはできないだろうと感じています。
人によってはそんな対象が親だったり恋人だったり、もしくは友人や恩人だという人もいるでしょう。
水の確保と同時に、大事な人との繋がりが切れないように備えをしておきましょう。
被災時には情報やインフラが切断され連絡手段が無くなってしまうことが多々起こります。災害時の避難場所や集合場所。連絡方法などは災害が発生する前にあらかじめ話し合って決めておく必要があります。
多くの人は被災時に自分と関連の深い人…大事な人が無事かどうかを真っ先に考え何とか連絡や合流しようと考えます。
合流方法と連絡手段について話し合いと内容の確認をしておきましょう。
災害発生直後の行動について
指定緊急避難場所の確認
日本では地区ごとに災害時の指定緊急避難場所というものが定められています。自分の周りの指定緊急避難場所の確認しておきましょう。
指定緊急避難場所は国土交通省で定めており国土交通省のホームページから確認をすることができます。
ホームページにアクセスしてあなたの地域で該当する指定緊急避難場所を必要な人に覚えてもらい、必ず情報の共有化をしておきましょう。
また、調べておく指定緊急避難場所は自宅周辺だけではなく通学する学校周辺や勤務先周辺など、長い時間滞在する可能性がある場所の周辺の指定緊急避難場所は全て確認しておきます。
国土交通省HPで指定緊急避難場所を調べる ⇒ 国交省公式ホームページ
災害時に電話が通じない場合、災害時伝言ダイヤルというサービスを無料で受けることができます。
詳しい使用方法はNTTの公式ホームページでご覧ください。
- 関連 ⇒ NTT西日本災害時伝言ダイヤル
- 関連 ⇒ NTT東日本災害時伝言ダイヤル
連絡が取れないときは統一行動
連絡が取れない場合を想定して、被災時の安否確認ルールを決めておきます。
私の家族をモデルにしてみます。
家族構成と滞在場所のシミュレーション
- 私(成人38歳)…会社で被災
- 妻(成人38歳)…家で被災
- 子(小学4年 10歳)…小学校で被災
- 子(年長 5歳)…幼稚園で被災
災害時は避難と同時に家族との合流が必要となります。
5歳の幼稚園児が最も弱い立場となりますので、5歳児をベースに被災時の行動を決めていきます。
災害発生時の状況
- 連絡手段無し
- 交通網麻痺
幼稚園と連絡が取れない場合に備えてあらかじめ、幼稚園の防災マニュアルを確認しておきます。
防災マニュアルがあれば被災時の避難場所が決まっていると思いますので、場所の把握をしておきましょう。
小学校などは指定緊急避難場所になっていることもあります。その場合児童は学校に留まることが避難になりますので動くことはありません。
災害時は防災マニュアル通りの動きができない可能性も考えられます。近隣の避難場所の確認も済ませておきましょう。
これで災害が発生した時、5歳児がどこにいるか大体把握できるはずです。
連絡がつかない場合、最も弱い5歳児の元に向かう
通信インフラが麻痺して幼稚園と連絡が取れない場合、原則として保護者は全員5歳児の元に集まるように決めておきます。
これにより保護者が誰か一人でも難を逃れていれば5歳児の元に誰かはたどり着きます。
連絡がつかない状態で手分けすると、保護者に何かあった時にいつまで経っても家族の安否確認ができなくなります。
その結果、闇雲に家族を探し続けることになり無駄な体力を消耗してしまいます。
最初の目的地を決めておくことで入れ違いになったとしても先に着いた保護者が伝言を残すことで安否確認はできます。
被災時は、自分も被災者になっている自覚をもった行動が大切です。
10歳児の元に向かう
5歳児の元にたどり着いた後は、2次災害に気を付けながら10歳児の元に向かいます。
同時刻に5歳児の元にたどり着くことは稀だと思います。揃わなかった場合は5歳児を連れて10歳児の迎えに向かいます。
その際幼稚園に伝言を残しておけば、後から着いた保護者は家族の安否確認もでき次の行動をとりやすくなります。
10歳児と合流したら避難場所に移動して残りの家族が合流するのを待ちます。待っている間は情報収集を行います。
このとき風説に惑わされないようにラジオなどの情報以外は信じないように注意します。
帰宅許可について
災害発生からしばらくは自宅への帰宅が行政により制限される場合があります。安易な判断で自宅に戻らないようにして下さい。
日ごろ備えていた防災グッズが役に立つのも大体はこの後からになります。
飲料水の確保が生死を分ける!
ここまでで家族に対して出来る限りの事はしたと思います。
ここからはインフラが正常に戻るまで救助と防災グッズに頼ることとなります。
災害に備えて準備するものは数多くありますがダントツで必要なのが飲料水です。そこで、まずは飲料水の確保を最優先事項として考えてみます。
大人1人が1日に必要とする水の量は2リットル~3リットル
災害時の飲料水は備蓄しておく必要があります。一般的に大人1人につき、1日3リットルの水分が必要と言われています。
食品からも水分は摂取できますので口から入れる水分は2リットル程度になります。
料理などにも飲料水は使いますのでやはり大人1人につき、1日3リットルは準備しておきたいところです。
備蓄は最低3日分、大規模災害では1週間分
内閣府が発表している防災マニュアルでは、
- 食料・飲料・生活必需品などの備蓄の例(人数分用意しましょう)
- 飲料水 3日分(1人1日3リットルが目安)
- 非常食 3日分の食料として、ご飯(アルファ米など)、ビスケット、板チョコ、乾パンなど
- トイレットペーパー、ティッシュペーパー・マッチ、ろうそく・カセットコンロ など
※ 大規模災害発生時には、「1週間分」の備蓄が望ましいとされています。
※ 飲料水とは別に、トイレを流したりするための生活用水も必要です。日頃から、水道水を入れたポリタンクを用意する、お風呂の水をいつも張っておく、などの備えをしておきましょう。引用:http://www.kantei.go.jp/jp/headline/bousai/sonae.html
と書かれています。単純に計算式を作ると…、
3リットル×人数×日数=必要な水の量(飲料水)
私の家族構成だと、
- 3日分の場合 3L×4人×3日=36L
- 7日分の場合 3L×4人×7日=84L
かなりの水が必要だと分かります。これだけの量を被災してから確保するのは困難です。だからこそ災害に備える、備蓄が重要になります。
ローリングストック法の活用
ローリングストック法という言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは備蓄した食材を消費しながら買い足していく方法で、普段の負担も少なく備蓄した食材の消費期限も常に新しいものに更新されていくといったメリットがあります。
飲料水の確保について
ローリングストック法を用いて水を備蓄するにしても、家族4人の場合3日分で36リットル、7日分で84リットルもの水が必要になります。
ここはやはり1週間(7日)分の水を備蓄したいですね。
では実際に飲料水の備蓄について考えてみます。
実は、1日に必要な水分は食べ物からも摂取しています。実際に口から飲む水の量は平時で1.5リットル程度、災害時は食べ物から摂取できる水の量が減るので2リットル、それとは別に調理用に1リットルは準備したいところです。
正直なところ水分補給=水という固定概念を持ってしまうと備蓄することがストレスになります。
普段の飲み物を飲料水として備蓄することで備蓄に対する心理的な負担は少なくなりますし、ローリングストック法で消費しながら賞味期限を常に新しく保つこと簡単になります。
必要なのは水分なので備蓄は水にこだわらなくても良い
水だけで考えると備蓄も管理もストレスになってしまうかもしれません。水分で考えればお茶の備蓄も全然ありだと思います。
お茶の方がローリングストック法を実行しやすい人の方が多いのではないでしょうか。また2Lペットボトルではなく500mlペットボトルのお茶であれば尚更ローリングストック法で管理しやすくなります。
お茶
子供がいる家庭では特に重宝します。被災だけでもかなりのストレスです。
そこに飲み物が水だけといった制限がつくと受けるストレスは一気に増幅してしまいます。お茶があるだけでもストレスの軽減効果は計り知れません。
缶コーヒー
水やお茶と比べればおすすめできませんが、普段からコーヒーを飲んでいる人は缶コーヒーの備蓄もありだと思います。ただ水分補給としての役割で考えると重要度はかなり低くなります。
カロリー摂取まで考えると人工甘味料で甘くしてある缶コーヒーを選ぶのは止めておきましょう。
普段からコーヒーを飲んでいる人はカフェイン中毒になっている可能性があります。被災してカフェインが不足すると避難場所で頭痛などが発生し余計にストレスが溜まる恐れもあります。
アルコールはダメ
余談ですが、アルコールはダメです。まったく水分補給にならないばかりか逆に脱水症状を引き起こす恐れがあります。
ウォーターサーバー
水道水の美味しくない地域や水道水が生理的に受け付けない人もいると思います。そんな時は事前にウォーターサーバーの設置をお勧めします。
ウォーターサーバーは水の入ったタンクをセットして、冷たい水を出すか熱湯を出すか自由に選ぶことができますし、あれば便利なのは間違いありません。
ウォーターサーバーの本体設置は無料で水を定期的に購入するものが多いです。普段から食用や飲用に水道水を使っていないならウォーターサーバーが大活躍するでしょう。
ちなみにウォーターサーバーの水が入ったカートリッジは7Lと12Lの2種類用意されているところが多いです。普段はお茶派でもウォーターサーバーの水であれば大丈夫という人は多いです。
そしてウォーターサーバーの水が入ったカートリッジを余分に準備すれば備蓄水の役割も果たしてくれます。
飲料水についてはこのくらい考えて自分にあった備蓄をしておけば十分かと思います。
予算に余裕があれば泥水をろ過して飲用にできる商品を購入しても良いとは思います。…しかし、個人的にきちんと飲用できるレベルでろ過されているのか懐疑的なので購入と使用についてはお気を付けください。
ただ、生活用水としてはいい感じで使えそうなので覚えておいて損はないかと思います。
生活用水について
被災中は飲用する水分とは別に生活に使用する水が必要となります。1人が使用する生活用水は有れば有るだけ便利に利用できます。ですが自宅にプールでも無いと、とても全てを備蓄しておくことはできません。
ある程度の備蓄は一般家庭でも可能なので、やはり日ごろから生活用水についても備蓄しておくように心掛けておきます。
お風呂の水を備蓄する
お風呂の水を災害時の生活用水として使用するために備蓄する方法が有名で、知っている方も多いと思います。具体的にはお風呂の後、お湯を抜くのは次のお風呂を準備する直前に抜くだけです。
このように、お風呂の水を備蓄として残しておくだけで約200リットルの生活用水が確保できます。
エコキュートやエコファームは生活用水の宝庫
最近の給湯器は瞬間式やボイラーでなければ電気代を考慮した、水を貯める貯水タンク内蔵の給湯器が多く普及しています。このタンク内の水は飲用には向きませんが生活用水としては一級品です。
現在使用している給湯器をあらかじめ確認しておきましょう。貯水タンク内蔵の場合約150~300リットルくらいの容量がある機種もあります。
取扱説明書に災害などの緊急時に生活用水として水を取り出す方法が書いてありますので確認しておきましょう。
まとめ
防災グッズについての商品紹介の予定でしたがウンチクばかりになってしまいました。商品はまた次回に紹介していきたいと思います。
防災グッズを揃えておくのも大事です。ですが災害時の避難場所、家族の安否確認の方法と初期の行動については特に話し合ってもらいたいと思っています。
今は大丈夫でもいつかは被災してしまうでしょう。
備えあれば患いなし!